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スズ、ブリキ、トタン、シロメ Tin, Tinplate, Galvanized Sheet Iron, Pewter [φ(..)メモメモ]

「ブリキの兵隊」と書いたのを「錫の兵隊」と書いて、あー、そーいえば、「鉛の兵隊とてちてた」というのもあったなー、と不意に金属に関心が沸いたので、私的にメモっておきたいと思います。

 スズキ、ブリ、ボタンエビ、シロミ、というと寿司のネタ(タネ)みたいですけど、ハードにちがいます。

スズは炭素族の金属元素で元素記号 Sn、原子番号50、原子量 118.7。英語は tin。錆(サビ)を生じず、常温では光沢を失なわない(強く熱すれば酸化されるけど)。との合金ははんだ。銅との合金が青銅

ブリキはスズをメッキ(鍍金)した薄い鉄の板。もとはオランダ語の blik。「錻力」などと当て字(『厚生新編』〔19世紀前半に邦訳された原書はフランス語の『家事百科辞典』の蘭訳本〕)。

トタンは亜鉛でメッキ(鍍金)した薄い鉄板。ペルシア語起源でポルトガル語から転訛(『日葡辞書』で「タウタン」)。

シロメというのは漢字だと「白鑞(ビャクロウ・ハクロウとも読む)」「白目」。「白鑞」はスズ、またはスズと鉛の合金を言う(と辞書にはあります)。「シロメ」自体は、①銅と亜鉛の合金で、鉄、アンチモン、砒素などを含む、②アンチモンを主成分とした砒素を含む鉱物名で、合金の中に混ぜて用いられる、③スズを主成分とする、鉛との合金で、鉄、亜鉛、アンチモンなどを少量含んでいる。で、英語のpewter というのは昔の文学作品とか読んでいるとときどき出てくるのですけれど、もともとは鉛とスズの合金だった(③)ものが、18世紀にイギリスで、主成分スズに加えていた鉛に変えてアンチモンとなり、その後スズ+アンチモンが主流になったようです。

  スズでよくわからんのは、もともとは銀と鉛の合金をラテン語で Stannum [→Sn] と呼んでいたものが4世紀に元素名となったことです。まーアンチモン〔ドイツ語で Antimon、 英語だと antimony: 原子番号はスズの次の51、原子量121.75。別名の stibium [L<Gk<Egypt] → Sb〕だって錬金術師たちからは怪しい扱いをされていたのかもしれませんけれど・・・・・・。

  とりあえず、錬金術における金属の、惑星と対応する構成は、鉛 (lead)=土星 (Saturn)、錫 (tin)=木星 (Jupiter)、水銀 (mercury) [quicksilver]=水星 (Mercury)、鉄 (iron)=火星 (Mars)、銅 (copper)=金星 (Venus)、銀 (silver)=月 (Moon)、金 (gold)=太陽 (Sun) なのでした。

  あー、ふと思い出しましたけど、真鍮というのも有名ですね。真鍮は英語だと brass です。銅が主で亜鉛を入れた合金です。

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「スズ - wikipedia」 <http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B9%E3%82%BA>

「ブリキ - wikipedia」 <http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%96%E3%83%AA%E3%82%AD>

「トタン - wikipedia」 <http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%88%E3%82%BF%E3%83%B3>

「ピューター - wikipedia」 <http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%94%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%82%BF%E3%83%BC>

「アンチモン - wikipedia」 <http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%B3%E3%83%81%E3%83%A2%E3%83%B3>

「黄銅 〔真鍮〕 - wikipedia」 <http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%9C%9F%E9%8D%AE>


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