過去の関係性 Past Relationship [雑感]
2012年6月5日夜。テレビ朝日のニュースを見ていたら、間寛平が「過去の関係性」を脅されて云々と、もとプロレス実況者がしゃべっていた。
B団のおっさんが何歳か知らんが、「過去の関係性(をばらすで~)」などというコトバを使うとは考えられず、このフレーズはテレビ局か報道かのこしらえた日本語なのでしょう。そして、その不自然さに無頓着なことは、つづく原発関係のニュースで、某議員が「新たな危険性を指摘した」と言い、キャプションにも「・・・・・・新たな危険性指摘」と出ることであらわになったのですけれど、無頓着というより意識的に、「ナンタラ性」という、「なんたら感」とか「なんたら的」と同じように、ぼかした、曖昧な、誤魔化した、ことばづかいを好んで選ぶ、愚かさが感じられ、腹立たしく思われたことでした。
個人的な感じでは、「男女の関係」を、「男女の関係性」と呼ぶような不自然さをもっているのだけれど、そのうちに「男性女性の関係性」、さらに、「男性性女性性の関係性」というようなコトバも使われるようになるかもしれず。そして、4者の意味は違うのだから、とリクツをこねる馬鹿が出てくるかもしれないのだけれど、だったら曖昧さを回避し、明快なことばを使えよ、ということなのだけれど。
image via テレ朝news <http://news.tv-asahi.co.jp/ann/geinou/geinou_news/contents/hot_20120605_110.html>
スピード感とスケジュール感 (4) Sense of Speed and Sense of Schedule [ひまつぶし]
(2) スピード感なう (12.26)
(3) スピード感 (2012.1.14)
(4) スケジュール感なう
金曜夜にテレビのニュースを見ていたら、また野田首相がスケジュール感と言っていた。――
そういうことを考えると今日も〔修正〕協議の場で御議論があったと思いますけれども、15日までの間に決着をつけるべく、最大限の努力をされるということでございますので、そうしたスケジュール感の中で真摯な議論が行われること、そして成案を得ることを強く期待したいと思います。
引用は、『首相官邸 Prime Minister of Japan and His Cabinet』の「平成24年6月8日
野田内閣総理大臣記者会見」より http://www.kantei.go.jp/jp/noda/statement/2012/0608.html。
テレ朝のキャプションは「そうしたスケジュール感で真摯な・・・・・・」と圧縮していた。
記者会見の文章を読むと、この発言の前の記者との質疑応答で、記者のほうが「大飯以降の他の原発の再稼働のスケジュール感について、どのようにお考えになられるのか」と尋ね、それに対しては「感」なしで答えていた。――
大飯以外のスケジュールのお話でございますけれども、これは大飯と同様に、スケジュールありきではいかなる再起動も考え得ません。引き続き、丁寧に個別に安全性を判断していくというプロセスをたどっていきたいと思います。
「なんとかありき」というのも政治家が馬鹿みたいに使うことばだけれど、おかげでなおさらわけわかめの日本語になっている(ように思われる)。