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グラスゴーと共時性 Glasgow and Synchronicity [φ(..)メモメモ]

一昨日からアメリカの女性作家のエレン・グラスゴー Ellen Glasgow, 1874-1945 の自伝をたまたま地下室から掘り出して読んでいたのだけれど、たまたま16日の夜に「恋人ふたりのあいだで裂かれるの図 Torn Between Two Lovers」で書いた絵のあるらしい Kelvingrove Art Gallery and Museum はグラスゴーにあったのでした。――

Kelvingrove Art Gallery and Museum
Argyle Street, Glasgow G3 8AG

  そして、その次の記事「ウィリアム・シャープとロセッティ William Sharp and Dante Gabriel Rossetti」で書いたウィリアム・シャープはグラスゴーの西のPaisley で生まれて、グラスゴーの高校と大学を出て、グラスゴーの法律事務所で働いていたのでした。

  そして、アメーバピグでペイズリーというハンドルネームのひとをたまたたま見かけて、つづりが間違っているので指摘して、ということがあったのでした(ペイズリー柄はスコットランドの Paisley に由来します)。

  エレン・グラスゴーとスコットランドのグラスゴーは関係ない。はい、そうです。しかし、関係ないものが同時に出くわすのが、ユングが興味を抱いた共時性 synchronicity という偶然の非因果的(つーと東洋思想的カルマみたいなものも否定してしまうかもしれず、いっぽうユングがどれくらい東洋思想にシンクロしていたのか定かじゃないのだけれど、科学的数量的原子論的原因結果関係の連鎖とは別物という意味合いです)つながりの意味であり。

  日本語のウィキペディアのこんがらがった項目「シンクロニシティー」の「一般的概念」という節の前段――

ユングは、全てではないにせよ、いくつかの「偶然の一致」(coincidences)は単なる文字通りの「偶然」ではなく、非因果的な複数の事象の「同時発生(co-inciding)」か、あるいは普遍的な事象を作り出す力の連続性によるものであると信じたのである。これらの力により、直観的な意識と行動が調和する過程を、ユングは「個性化」と名付けた。集合的無意識(collective unconscious)による、個性化された人間の意識のコミュニケーションを通じて、現実の出来事が形成されるというのが、ユングの主張であった。[要出典]

ユングの説明によれば、シンクロニシティとは「非因果的連関の原理」、言い換えれば因果関係の外部、あるいは因果関係に付随して働く連絡の形式である。[要出典]

  「個性化」というのはユングのいう個体化のことだと思いますけど、そうかなー。そのつぎの節の「批評」は擬似科学がらみ、というか非科学的、というあたりまえのレッテル貼りの記述です(というか、擬似科学を批判することばが擬似科学的文体になっているみたいな)。――

批評

シンクロニシティの理論科学的方法による検証が不可能であり、概ね科学よりも疑似科学であると見做されている。[要出典]確率論は、何の普遍的な連続性の力の介入なしに、普通の世界でプラム・プディングのような出来事の説明を試みることができる。しかしながら、その蓋然性を実際に計算するのに必要となる正確な変数を発見することはできない。これは、特定の個人的体験を記述するのにシンクロニシティが良いモデルでないという事ではない――が、シンクロニシティが「厳然たる事実」、すなわち我々の世界に現存する原理であると考えることを、拒否される理由ではある。

シンクロニシティは呪術的思考に陥っていると、主張する者もいる。

科学的手法が適用できるのは、(1)再現可能であり、(2)観測者から独立しており、(3)定量化できる現象のみに限られるが、シンクロニシティが科学的に「証明可能」でないとする議論の大部分は、レッド・ヘリング(訳注:「注意をそらせるおとり」の意味)である。

当然ながら、観測者独自の経歴がシンクロニシティによる出来事に意味を与える以上、シンクロニシティによる出来事は、観測者から独立していない。シンクロニシティによる出来事に関する独特な前歴がなければ、その出来事は誰にとっても、他の無意味で「ランダム」な出来事のようにしか見えない。シンクロニシティの原理は、自然界の出来事の連続性が持つ意味への疑問そのものを呼び起こす。

古典的な感覚では科学的に立証不可能ではあるが、ユングの表現する「非因果的連関の原理」の、より科学的な用語である「相関性」においては、シンクロニシティ現象の科学的な根拠は、発見されるかもしれない。

「相関性は因果関係を意味しない」は、よく知られた科学の原則である。しかし、相関性は古典的な因果関係によらず、現象間に共有される物理的性質かもしれない。遠く離れた出来事が、直接に物理的な因果関係で結ばれることなく相関性を持ち得るのは、量子力学の相関関係において明確に表されている(「非局所性」を参照)。

ユング自身、この説を提唱する際、占星術の誕生宮と結婚のパートナー選択の対応を検分し、共時性原理を見出そうとしたが、調査対象が占星術を真剣に信奉している者たちであり、任意の標本ではなかった。ゆえに統計学的な基礎条件を備えていなかった。

そうかなー。 

  なんか井村宏次だったかが、なんか書いてたような記憶があるけど、なんかズレがあるような感じがします。 あー、高橋巌もユングの「共時性」について書いていたと記憶しています。

  ということで、今後の検討のためのメモ&偶然の記録メモ。


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morichanの父

無料レポートマ さま、ご訪問とniceありがとうございます。
by morichanの父 (2011-02-19 08:39) 

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