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ヴァッサー女子大の五月柱 Vassar Maypole [カリフォルニア時間補遺]

ブログ『カリフォルニア時間』で、2008年の秋から半年くらい、メイポールをめぐって適当なことをあれこれ書きました。そして、このブログ『カリフォルニア時間ホイ』は、その名にそぐわぬことを適当にあれこれ書いています。よってせめて「カリフォルニア時間補遺」というカテゴリーをもうけてビホウあれ、変換しない・・・・・・弥縫を試みるのもよいかなあ、と思いました。

まず、むかしのノリで、もっぱら自分のためにメモります。ちょうど1年前ぐらいからです。――

・「October9 メリーマウントのメイポール(五月柱)――ルネサンス・フェアをめぐって (中の続き)  Renaissance Fair (3)
・「
October 29 メイポールを巡って (1) ――ルネサンス・フェアをめぐって (中の続きのつづき)   About the Maypole (1): Renaissance Fair (4)  [America]
・「
October 30 おおスザンナのお遊戯の中心にポールは立っているか Is There an Imaginary Axis at the Center of Oh! Susanna Child-Dances? [スザンナ周辺]
・「
October 31 エリアーデのいう中心のシンボリズム The Symbolism of the Center as Described by Mircea Eliade [メモ personal notes]
・「
October 31, Nov. 3 メイポールを巡って (2)――ルネサンス・フェアをめぐって (中の続きのつづきの2)   About the Maypole (2): Renaissance Fair (5) [America]
・「
November 17 マイアへ~ [歌・詩]
・「
November 18 リンデンの木から、またはマイアヒー――メイポールを巡って (3) Doragostea din Tea, or Maiahii: About the Maypole (3) [歌・詩]
・「
November 19-20 メリーマウントのメイポール(五月柱) II――ルネサンス・フェアをめぐって (下のはじまり)  Renaissance Fair (6) [America]
・「
November 22 ホイールとメイポール――メイポールを巡って (4) The Wheel and the Maypole: About the Maypole (4)  [歌・詩]
・「
November 23 XTC のホイールとメイポール――メイポールを巡って (4) の後篇 The Wheel and the Maypole by XTC: About the Maypole (4) Part 2 [歌・詩]
・「
November 26 メリーマウントのメイポールの挿絵について An Illustration of "The Maypole of Merry Mount" [本・読み物 reading books]
・「
November 6, 25 スートロのメイポール――ルネサンス・フェアをめぐって(下の2) Maypole Dance at the Sutro Baths (1897): Renaissance Fair (7) [San Francisco]
・「
November 26 メリーマウントのメイポールの挿絵について An Illustration of "The Maypole of Merry Mount" [本・読み物 reading books]
・「
November 28 クルマをつぶすメイポール(五月柱) The Maypole Crushing an Automobile [メイポール周辺]
・「
December 1 ババリアのダンスのいろいろはイロイロか [メイポール周辺]
・「
December 3 メイポール・サンバから葉山のレイト・サマー・サンバへ From Maypole Samba to Late Summer Samba [断章 fragments]
・「
December 15 イーハウでいかにハウツーを調べるかホ- eHow [ウェブ World Wide Web]
・「
December 24 ジェニー・オーウェン・ヤングズとメイポール Jenny Owen Youngs and the Maypole [メイポール周辺]

  それで、長~い話をちぢめてみると、今日のルネサンス・フェアに精神的に続いていると思われるメイ・デイのお祭りは、19世紀後半には、元来はらんでいた反体制とか性的放縦とかいう毒気を捨象されたかたちで、女子・子女の演じる春の祭典として教育的に位置づけられていったようなのでした。くわしくはわかりませんけれど、イギリスでは今日も田舎の子供たちが演じる五月柱の伝統は続いているし、それはアメリカにも残っているのだろうと思いますが、アメリカは女子大や女子校のキャンパス内での催しとして、1960年代くらいまでは広く行なわれていたらしい。

  ヴァッサーの「伝統」として有名なのは「デイジー・チェーン Daisy Chain」(q.v. "Daisy Chain" Vassar Encyclopedia) で、Sophomore (二年生)から選ばれた24人くらいの学生が卒業式 (Commencement)で150フィートの長さのヒナギクとローレルのチェーンをかついで運ぶ、という儀式です(1896年に始まったときには形式が違い、小さな花冠だったようですし、その後に長さがだんだん長くなっていったようですけど・・・・・・あと、重さを軽減すべく入れられたローレルもその後に保護が求められて除かれるようになったようですけれど)。
  自分の知識では、これほど巨大なものはともかく、花冠や花輪は、メイデーの祭の一部として組み込まれうるものです。けれども、ヴァッサー女子大の場合は、別の催しとしてあったように思われます。

Vassar15.jpg
"Daisy Chain" (1914) image via "Views from Vassar College" <http://www.mtholyoke.edu/~dalbino/vassar.html>

Vassar_DaisyChain (1931).jpg
"Vassar's Famous Daisy Chain Ceremony, Poughkeepsie NY" (1931): "Photo shows a general scene on the campus at Vassar College during the annual commencement ceremonies in which the daisy chain plays a most important part. To be selected as a member of the daisy chain is the fulfilment [sic] of every Vassar girl's college ambition. Spectators are shown here in the foreground as the yellow, white and green chain of flowers is carried along.  'An International News Photo.' "<http://www.mtholyoke.edu/~dalbino/vassar.html>

"Vassar College students sitting within t - LIFE" (1953)<http://www.life.com/image/82499570>

   卒業式というと、『あしながおじさん』だと、6月半ばです。

  この有名なデイジー・チェーンに隠れて、ヴァッサー・エンサイクロペディアでは見つからなかったのが、メイデー・ダンスです。下はいずれも絵葉書仕様で、A Postcard Collection of Mount Holyoke College <http://www.mtholyoke.edu/~dalbino/index.html> というサイトのなかの、上のDaisy Chain と同じく "Views from Vassar College" から借用しました。マウント堀ヨーク・カレッジというのは、ヴァッサーと同じくマサチューセッツ州にある私立のリベラルアーツカレッジで、1837年に開学した、アメリカで一番古い女子大です。この大学と同じ伝統を他の女子大にも見いだしたマウントホリヨーク大卒業の管理人さんが、ヴァッサーの絵葉書も載せているのでした。

Vassar05f-maypole (1908).jpg
"Vassar May Pole" (1908)

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"1909 May Day Dance Vassar College" (1909)

Vassar01f-mayday.jpg
"May Day Dance 1909 Vassar College" (1909)

Vassar14f-maypole (1910).jpg
"Vassar May Pole" (1910)

[A Postcard Collection of Mount Holyoke College]

  このメイポール・ダンスが何月何日に行なわれていたのか、わかりません。ともかく、同じ1909年の "Daisy Chain" のハガキもあるので、それもリンクしておきます。―― "Getty Images" <http://www.gettyimages.com.au/detail/72761537/Hulton-Archive?language=ja> 。あと1910年の "Daisy Chain" は同じサイトから――

Vassar09f-DaisyChain(1910).jpg
"Daisy Chain 1910 Vassar College"

 


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ウォルター・クレインとメイ・デー(前) Walter Crane and the May Day (1st Part) [カリフォルニア時間補遺]

(いちおう『あしながおじさん』の背景にある社会主義を考えつつ) 

前の記事「チョルガッシュ、ゴールドマン、無政府主義 Leon Czolgosz, Emma Goldman, and Anarchism in America [Marginalia 余白に]」で1896年5月のシカゴのヘイマーケット暴動 Haymarket Riot [Haymarket Affair, Haymarket Massacre] に触れました。この事件は5月3日に起きるのですけれど、1日の労働時間8時間 ("the eight-hour [work] day") を要求する集会・デモ活動は5月1日に始まっています〔英語のウィキペディアの記事 "Haymarket affair" <http://en.wikipedia.org/wiki/Haymarket_affair> を参照〕。さかのぼること2年前の1894年10月に、the Federation of Organized Trades and Labor Unions は、この1896年5月1日を8時間労働の実現の日と決議しておったのでした。

  対応する中文記事はあるけれど、日本語の記事のない、英語ウィキペディア "Haymarket affair" の記事には "The Haymarket affair and May Day" という大見出しがあり、1888年にアメリカ労働総同盟 AFL=American Federation of Labor の会議において8時間労働のストライキを1890年5月1日に行なうことが決議されたこと、翌年の1889年にAFL の議長 サミュエル・ゴンパーズ Samuel Gompers, 1850-1924 (ちなみに1896 年に結成されたAFL の初代議長であったゴンパーズは、反アナキズム、反革命主義の穏健派でした)は、(社会主義者の国際組織)第二インターナショナルに、8時間労働制の主張を書簡で提起したこと、など書かれています。パリで7月14日に開かれた第二インターナショナルの会議は、8時間労働を国際的に主張するとともに、アメリカのAFL の計画に応じて、1890年5月1日をデモの日と決議します。こうして、最初の国際的な労働者の日としてのメイ・デーが、1890年5月1日に始まったのであり、それには、4年前のアメリカのシカゴのヘイマーケットの事件が歴史として刻まれているのだと思われます。えーと、日本語のウィキペディアの「メーデー」は、最初の「労働者の日として」のメーデーを1886年5月1日としていますけれど――

メーデーの労働運動が、五月祭と関係しているかどうかははっきりしない。

労働者の日としてのメーデーは、1886年5月1日に合衆国カナダ職能労働組合連盟(後のアメリカ労働総同盟AFL)が、シカゴを中心に8時間労働制要求8-hour day movement)の統一ストライキを行ったのが起源[1]。 1日12時間から14時間労働が当たり前だった当時、「第1の8時間は仕事のために、第2の8時間は休息のために、そして残りの8時間は、おれたちの好きなことのために」を目標に行なわれた。

1888年AFLは引き続き8時間労働制要求のため、1890年5月1日にゼネラル・ストライキを行なうことを決定したが、1886年の統一スト後にヘイマーケットの虐殺Haymarket massacre[2]といわれる弾圧を受けていたため、AFL会長ゴンパースは1889年第二インターナショナル創立大会[3]でAFLのゼネスト実施に合わせて労働者の国際的連帯としてデモを行うことを要請、これが決議され、1890年の当日、ヨーロッパ各国やアメリカなどで第1回国際メーデーが実行された[4]。以後も労働者の権利を主張する運動、また、国民がその時々の要求を掲げ団結と連帯の力を示す日として継続・発展してきた。

なお、メーデー起源の国であるアメリカ合衆国と、カナダ、オーストラリア、ニュージーランドの旧イギリス植民地である4カ国は、"Labour Day"を5月1日ではなく9月または10月に設定している[5]

  ふーむ。えーと、Haymarket 事件と、事件にいたる経過をメモっておくならば・・・・・・ (1) 1890年5月1日(土)、全米でゼネストが行なわます。ニューヨーク(市)やデトロイトやミルウォーキーでは1万人くらいでしたが人数が多かったのがシカゴで、40000人の労働者がストライキに参加。International Working People's Association (IWPA) の創立者でアナキストのアルバート・パーソンズ Albert Parsons は妻子とともに市民を含む8万人のデモ行進を率います。(2) 5月3日、労働者は、400人の警官隊がかためる McCormick Harvesting Machine Co (前年に大半がアイルランド系移民の工場従事者とピンカートン会社(あのPinkerton 探偵事務所です)とのあいだで騒動があり、2月からロックアウト状態だった)の工場に集結、それまでは非暴力的に行なわれていたデモだったが、終業のベルとともに、「スト破り」の従業員たちと対立、警官隊の発砲によりマコーミック社の2名(一部情報では6名)が死亡した。(3) 翌3日、この警察の暴挙に激怒したアナキストたちがヘイマーケット広場での抗議集会を呼びかけるビラを作成し、配布。夕方小雨のなか、集会が始まり、夜10時半、最後のスピーカーが演説を終了し、警官隊が隊列を組んで散会を呼びかけようとしたところで爆弾が警官隊に投げられる。警官は発砲を開始、武器をもった労働者もいたが、どの程度打ち合いがあったかは不明。警官同士での撃ち合いもあったとされ、8人の警官と少なくとも4人の労働者が死亡、負傷者多数を出す。

  この事件で、Albert Parsons を含むアナキスト7人が死刑の判決を受け、1人が15年の懲役刑となります。

HaymarketMartyrs.jpg
"Portraits of the Condemned Chicago Anarchists" Frank Leslie's Illustrated Newspaer, November 12, 1887: 201.  image via Wikipedia <http://en.wikipedia.org/wiki/File:HaymarketMartyrs.jpg>.

    A[lbert] R[ichard] Parsons (1848-87), Samuel Fielden (1847-1922 [死刑→終身刑→1893年に赦免]), Louis Lingg (1864-87),  August Spies (1855-87), Michael Schwab (1853-98 [死刑→終身刑→1893年に赦免→病死]), George Engel (1836-87), Adolph Fisher (1858-87)が、警官殺害を教唆したとして死刑、もうひとり、その場にそもそもいなかった Oscar Neebe (1850-1916 [懲役15年→1893年に赦免])が15年の刑を宣告されたのでした。
         Oscar Neebe

  さて、ラファエロ前派に共鳴し、ウィリアム・モリスとともに工芸運動を行なったイギリスの版画家・美術家のウォルター・クレインが、この8人を描いた版画を作成していることを知って、またまた自分の無知を恥じたのでした。

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Walter Crane, "Anarchists of Chicago" Liberty (November 1894)

  ウィリアム・モリスとの関係からして、当然考えられることなのですけれど、童話画家として知られるウォルター・クレインは、社会主義者としての顔をもった人だったのでした。

  後半につづく~


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ウォルター・クレインとメイ・デー(中) Walter Crane and the May Day (2nd Part) [カリフォルニア時間補遺]

ウォルター・クレインはThe Workers' Maypole (1894) という版画をつくっています。労働者たちの五月柱。

WalterCrane1894theworkersmaypole.jpg

  前のブログ『カリフォルニア時間』の「October 29 メイポールを巡って (1) ――ルネサンス・フェアをめぐって (中の続きのつづき)   About the Maypole (1): Renaissance Fair (4)  [America]」という、1年前の記事で、この絵を挿入しつつ、こんなふうに適当に書いていました。えーと、短く切ろうかと思いましたが、昔を懐かしんで長めに引きます――

[・・・・・・]  五月祭は、日本語のウィキペディア「五月祭」を信用すれば豊穣の女神を祭る古代ローマの祝祭に由来し、キリスト教文化の中では春の到来を祝うものとなったそうです。

  英語のWikipedia の "May Day" を見ると、 "Traditional May Day celebrations" という見出しで "Origins"から "United Kingdom" からあれこれ書かれているところがあるのですが、その前段の短い一節が、奇妙にアメリカのことを、しかも21世紀のことまで、書いています。――

May Day marks the end of the winter half of the year in the Northern hemisphere, and it has traditionally been an occasion for popular and often raucous celebrations, regardless of the locally prevalent political or religious establishment. (メイデーは北半球において一年の半分の冬の終わりを告げるもので、伝統的に、土地の政治的ないし宗教的な体制とは無関係に、民衆のしばしば騒がしい祝祭の機会であった。)

As America became Christianized the pagan holidays lost their religious character and either changed into popular secular celebrations, as with May Day, or were replaced by new Christian holidays as with Christmas, Easter, and All Saint's Day. In the start of the twenty-first century, many neopagans began reconstructing the old traditions and celebrating May Day as a pagan religious festival again. (アメリカがキリスト教化されると異教の祝日は宗教的な性格を失ない、メイデーのように民衆の世俗的な祝祭に変化するか、あるいはクリスマス、イースター、万聖節などのように新たなキリスト教の祝日にとってかわられるかした。21世紀の初頭に、多くのネオペーガンたちは古い伝統を再構築し、メイデーを異教の宗教的祭りとして再び祝い始めた。)

  まじっすか。

  そのメイデーの祭りの中心にあるのがメイポールと呼ばれる柱です。このあいだの記事では女子大でのメイポールの写真<http://www.bsc.edu/folklore/customary/maypole.htm>がありましたが、19世紀からどうやら少なくとも英米ではメイポールは丈が概して低くなり概して子供や女性がダンスをするという形態が広まったようです。しかし歴史的には――少なくとも17世紀までさかのぼれば――しばしば性的放縦との連想が高かった(であるがゆえにしばしばオカミから禁圧されることもあった)祭でした。

[・・・・・・]

  さらにややこしいのは――しかし、メイデーというと、こちらの連想のほうが強い――労働者の日という意義――

[・・・・・・ Walter Crane の上の絵の挿入・・・・・・] 

  もっともこの絵はラファエロ前派とつながるWalter Craneのちょっと特殊な手工業的職業観と中世ロマンス的世界観のあらわれかもしれず、労働者のメイデー(「メーデー」ウィキペディア)はもっとドライな(つまるところ教会に迷惑がかからない祝日という)ところから設定されたものかもしれないのですが(よくわからんです)。

  どうもそうではない。ともいいきれませんが・・・・・・細かくいうと、Walter Crane やウィリアム・モリスやジョン・ラスキンやラファエロ前派は、ロマンス的な世界観といっていいのかなあ、という気持ちはいまもあります。とりあえず、労働者のメイデーの起源と、それの、伝統的・祝祭的メイデーとのつながりのほうは、少なくともウォルター・クレインにはあって、ドライじゃない。ようです。

  あらたなリクツをこねるのは控えます。ウォルター・クレインは1890年代から1900年代に、労働者のメイデーを鼓舞するような雑誌イラストやポスターやバナーやパンフレットやらを何枚も作成しました〔"Glossary of People: Cr" <http://marx.org/glossary/people/c/r.htm> は1890年代と限定していますが90年代に限られないみたい。一部はCartoons for the Cause という本に収められているようですけれど、詳細は未確認〕。それらは、アメリカの社会主義のプレスにさかんにリプリントされたということです〔Scott Molloy, "May Day," <http://www.lucyparsonsproject.org/haymarket/mayday.htmlThe Lucy Parsons Project〕。そして、必ずしもメイポール(五月柱)を描くものではありませんが、少なくとも花冠は春の祭を想起させるかもしれません。

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Walter Crane, A Garland for May Day 1895: Dedicated to the Workers

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Walter Crane, International Fraternity, the True Basis of Universal Peace: A Souvenir for Labour's May Day 1899

WalterCrane(1903).jpg
Walter Crane, The Emancipation of Labour (1903) 〔というタイトルかどうかはわからんのですが〕

  そして、The Workers' Maypole を描いた1894年というのは、Haymarket Riot のアナキスト8人のポスターを描いた年でもあったのでした。

AnarchistsofChicago(WalterCrane,1894)1024.jpg
Walter Crane, Anarchists of Chicago.  Liberty (November 1894)

   この、シカゴのアナキストを称揚する絵で旗を広げる女性は、他の絵とは違って、女神ではなくて働く女性のように見えます(ちょっとジョジョの奇妙な冒険の登場人物の顔を思い起こさせるところがありますが)。それでも、両手を広げて意識の高揚と連帯を訴えるところや、「ポール」を持っているところなど、他の女神的な像と共通することがわかります。そして、1890年5月1日の国際的な労働者の日としてのメイデーの始まりが、1886年5月のシカゴのヘイマーケット事件を記念するものであることをクレインは知っていたのですから、半年前に発表された下の絵とのつながりはあると思うのです。

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Walter Crane, The Workers' May Pole.  Justice (May 5, 1894 [たぶん])

    そうなると、この五月柱の女神(これはどこぞで書いたように、柱=ファルスというようなフロイト的性心理学的解釈を気持いいくらいに前もって否定してくれているのですけれど)を機軸として一連のメイデーの絵が描かれたように思われますけれど、実はその前からありますねん、少なくともメイデーの絵は。

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Walter Crane, Solidarity of Labour (1888)

  solidarity というのは「連帯」とか「団結」という意味です。"Freedom" (自由)を冠した女神が右手には "Fraternity" (友愛)を、左手には "Equality" (平等)の帯を差しのべて、Africa, America, Europe, Australia, Asia の五大陸を代表する人々を連帯させています。

  まだつづく~♪

2009年11月15日昼、追記

1891年の "The Triumph of Labour" は、ウィリアム・モリスがこれまでのクレインのベストと呼んだ大作で、メイデーの行進をする労働者とその家族が描かれています。――

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Walter Crane, "The Triumph of Labour" (1891), image via PYLGENERALMANAK, pelgrimsaimanak, Kalender van het Leven

   あまりに小さいので、虫眼鏡つきの "Exhibition Display (The University of Manchester)" <http://www.whitworth.manchester.ac.uk/whatson/exhibitions/exhibdisp/?irn=47631&QueryPage=%2Fwhatson%2Fexhibitions%2Fpastexhibsearch%2Findex.html&QueryName=DetailedQuery&eventirn=1748&first=0&StartAt=1/whatson/exhibitions/exhibdisp/index.html?irn=47631&QueryPage=%2Fwhatson%2Fexhibitions%2Fpastexhibsearch%2Findex.html&QueryName=DetailedQuery&eventirn=1748&first=0&StartAt=10/whatson/exhibitions/exhibdisp/index.html?irn=47631&QueryPage=%2Fwhatson%2Fexhibitions%2Fpastexhibsearch%2Findex.html&QueryName=DetailedQuery&eventirn=1748&first=0&StartAt=19/whatson/exhibitions/exhibdisp/index.html?irn=47631&QueryPage=%2Fwhatson%2Fexhibitions%2Fpastexhibsearch%2Findex.html&QueryName=DetailedQuery&eventirn=1748&first=0&StartAt=28/whatson/exhibitions/exhibdisp/index.html?irn=47631&QueryPage=%2Fwhatson%2Fexhibitions%2Fpastexhibsearch%2Findex.html&QueryName=DetailedQuery&eventirn=1748&first=0&StartAt=37/whatson/exhibitions/exhibdisp/index.html?irn=47631&QueryPage=%2Fwhatson%2Fexhibitions%2Fpastexhibsearch%2Findex.html&QueryName=DetailedQuery&eventirn=1748&first=0&StartAt=46/whatson/exhibitions/exhibdisp/index.html?irn=47631&QueryPage=%2Fwhatson%2Fexhibitions%2Fpastexhibsearch%2Findex.html&QueryName=DetailedQuery&eventirn=1748&first=0&StartAt=55/whatson/exhibitions/exhibdisp/index.html?irn=47631&QueryPage=%2Fwhatson%2Fexhibitions%2Fpastexhibsearch%2Findex.html&QueryName=DetailedQuery&eventirn=1748&first=0&StartAt=64/whatson/exhibitions/exhibdisp/index.html?irn=47631&QueryPage=%2Fwhatson%2Fexhibitions%2Fpastexhibsearch%2Findex.html&QueryName=DetailedQuery&eventirn=1748&first=0&StartAt=73> を参照。うわっ、URL ながいっ!  えーと、ズームできるのは "Image Zoom Display" <http://museumsunwrapped.man.ac.uk/imagezoom/imagezoom.php?irn=11563> です〔The Whitworth Art Gallery, the University of Manchester〕。

    バナーに、"Designed to commemorate the International Labour Day May 1 MDCCCXCI and dedicated to the wage workers of all countries" (1891年5月1日の国際労働者の日を記念するためにデザインされ、万国の賃金労働者に捧げられる)など書かれています。

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"May Day: International workers' day" <http://www.wcml.org.uk/contents/creativity-and-culture/leisure/may-day/> 〔Working Class Movement Library <http://www.wcml.org.uk/> 内〕

"Walter Crane," Working Class Movement Library <http://www.wcml.org.uk/Main/en/contents/creativity-and-culture/art/walter-crane/>

"May Day cartoons, drawings, photos [May Day images]" <http://www.marxists.org/subject/art/visual_arts/satire/subject/mayday/index.html> 〔Marxists Internet Archive 内の Political Cartoon Subject Archive 内〕

"Walter Crane" <http://www.marxists.org/subject/art/visual_arts/satire/crane/index.htm> 〔同じく Marxists Internet Archive 内の Political Cartoon Subject Archive 内〕

"May Day: Festival for the Workers" <http://pubs.socialistreviewindex.org.uk/sr263/flett.htm> 〔Issue 263 of SOCIALIST REVIEW Published May 2002 Copyright © Socialist Review  Socialist Review and International Socialism Journal Index <http://www.lpi.org.uk/> 内〕

Walter Crane, "The Workers' Maypole" <http://www.marxists.org/subject/mayday/poetry/crane.html> 〔版画に添えられた詩のテキスト、Marxists Internet Archive 内――Written: April 13, 1894 for The Workers Maypole cartoon; Published: Justice, 1894; HTML: for marxists.org in March, 2002〕

"Digital library of illuminated books online - Walter Crane illustrator" <http://www.illuminated-books.com/illustrators/crane.htm> 〔Illuminated Books: "The Illuminated Books Project is a collection of illuminated and illustrated books from private libraries fully presented in their integrity and in reasonably high resolution"〕

"Glossary of People: Cr" <http://marx.org/glossary/people/c/r.htm> 〔MIA: Encyclopedia of Marxism: Glossary of People <http://marx.org/glossary/index.htm>〕

"Our Daily Bleed... MAY DAY" <http://www.eskimo.com/~recall/bleed/0501.htm> 〔メイデーの年表〕

Philip Sheldon Foner, May Day: A Short History of the International Workers' Holiday, 1886-1986 <http://books.google.co.jp/books?id=8oXpyXXavIkC&pg=PA67&lpg=PA67&dq=Walter+Crane+may+day&source=bl&ots=65Z9Go62YA&sig=gI03lNRcDxAF5HwlwJ7qfaGhyQs&hl=ja&ei=QsH-StKFEqXk6gOul6TiCg&sa=X&oi=book_result&ct=result&resnum=10&ved=0CDoQ6AEwCQ#v=onepage&q=&f=false> 〔Google Books この本はくわしいです、労働者のメイデーの歴史〕

 


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ウォルター・クレインとメイ・デー(後) Walter Crane and the May Day (3rd Part) [カリフォルニア時間補遺]

承前 

    ウォルター・クレインは、一連のメイデーの絵を1880年代末からLibertyJustice といったイギリスの社会主義系雑誌に掲載したりポスターを作成したりする前の、1881年、友人である詩人の John R. Wise と一緒に大判の詩画集 The First of May: A Fairy Masque 『五月一日――妖精の仮面劇』をつくり、52葉のペンシル画を寄せます。今たまたまカリフォルニアの古本屋からWEB で出ているのですけれど(ILAB-LILA [International League of Antiquarian Booksellers-Ligue Internationale de la Librairie Ancienne] のサイト)、つぎのような書誌情報です。――

Wise, John R.; Walter Crane (illustrator)

The First of May: A Fairy Masque, Presented in a Series of 52 Designs

Henry Sotheran & Co., London 1881 First Edition, Limited edition: No. 163 of 300 sets of India paper proofs 18 1/4 x 15 inches, two-tone tan cloth portfolio with large pictorial cover label, spine and flaps renewed, sides original, Signed by Crane, on limitation page, 57 separate sheets, composed of limitation sheet plus 56 sheets numbered I to LVI. Crane did his drawings, layout and lettering in pencil, and Goupil & Co. of Paris did the photo-engraving and printing. The images measure 9 1/2 x 11 1/2 inches and are on mounts measuring 15 x 18 1/4 inches. The cover label is rubbed but legible. Some wear and darkening to the edges and margins of the mounts; foxing to limitation sheet and some faint darkening to the last sheet, all other engravings are clean and bright. Housed in a modern oak box. Dedicated to Charles Darwin by the author and artist.

 

  1250ドル・・・・・・11万円ちょっとですか。まあ、『雁・ポチ』を思えば安いもんですがw

  他の書誌情報(A Bookman's Catalogue: The Norman Colbeck Collection of Nineteenth-Century and Edwardian Poetry and Belle Lettres, Vol. 1 A-L (University of British Columbia Press, 1987), p. 173; Paul George Konody (1872-1933), The Art of Walter Crane (London: G. Bell and Sons, 1902), pp. 53-54)もあわせて勘案すると、どうやらクレインの名は書かれているけれど、詩人の名前は印刷されていなかった(anonymous) のでしょうか。ともあれ詩人と画家ふたりによるチャールズ・ダーウィンへの献辞があり、クレインの自筆署名とナンバリングが記された300部ではなくて200部限定の本でした。価格10 guineas――えーと1ギニーは21シリングだから・・・・・・10ポンド半くらいですか。かなり高額ですね。クレインによるペンシル画と詩文をフランスの印刷所がphotogravure で印刷。クレインはワイズとともにシャーウッドの森に滞在して、制作したもので、長い詩をすべてブロック体の手書きで書き写しています。コノディーの『ウォルター・クレインの芸術』(ロンドン、1902)に、3枚掲載されていますので貼り付けます。1枚目のは、五月柱を巡る妖精たちのダンスが描かれています。――

WalterCrane,TheFirstofMay-1.jpg

 

WalterCrane,TheFirstofMay(2).jpg

 

WalterCrane,TheFirstofMay (3).jpg  

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   Walter Crane Catalogues:
1) "Catalogue of Books Illustrated or Written by Crane" Walter Crane - Arts & Crafts Home <http://www.achome.co.uk/waltercrane/index.php?page=catalogue> 〔The Arts and Crafts Home: A Design Source for Home Decoration 内〕

2) A Bookman's Catalogue: The Norman Colbeck Collection of Nineteenth-Century and Edwardian Poetry and Belle Lettres, Vol. 1 A-L (University of British Columbia Press, 1987), pp. 175-7 <http://books.google.co.jp/books?id=4DUL-RazzhgC&pg=PA175&dq=A+Bookman%27s+Catalogue+Walter+Crane&as_brr=3&ei=0H7_SoHaHpOilQTelvTyDg#v=onepage&q=&f=false>

   Walter Crane Images:
1) "Walter Crane Image Gallery" <http://www.artmagick.com/pictures/artist.aspx?artist=walter-crane> 〔ArtMagick

2) "Walter Crane Online" <http://www.artcyclopedia.com/artists/crane_walter.html> 〔Artcyclopedia: The Guide to Great Art on the Internet

3) Walter Crane, A Floral Fantasy in an Old English Garden (New York and London: Harper, 1899) <http://www.archive.org/stream/floralfantasyino00cranrich#page/n7/mode/2up> 〔Internet Archive〕

4) -----, A Flower Wedding: Described by Two Wallflowers (London: Cassell, 1905) <http://www.archive.org/stream/flowerweddingdes00cran#page/n5/mode/2up> 〔Internet Archive〕

5) -----, illustration.  Nathaniel Hawthorne, A Wonder Book for Girls and Boys (Boston: Houghton Mifflin, ) <http://www.archive.org/stream/wonderbookforgir00hawt2#page/n11/mode/2up> 〔Internet Archive〕

6)  Paul George Konody (1872-1933), The Art of Walter Crane (London: G. Bell and Sons, 1902) <http://www.archive.org/details/cu31924014894558> 〔Internet Archive〕


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ヴァージニア州リッチモンドのガートルード・スタインと古い馬頭馬繋ぎ柱 Gertrude Stein, Richmond, Virginia, with an Old Horse-Head Hitching Post [カリフォルニア時間補遺]

ガートルード・スタイン Gertrude Stein, 1874-1946 について前のブログ「カリフォルニア時間」で書いたことがありました(タグ: ガートルード・スタイン)。スタインが馬繋ぎ柱と写っている写真が目に留まったので記念に残しておきます。1935年2月7日、ヴァージニア州リッチモンドで古い hitching post を抱えるようす。写真を撮ったのはカール・ヴァン・ヴェクテン Carl Van Vechten, 1880-1964 でした。

Gertrude Stein, Richmond, Virginia. With an old hitching post. February 7, 1935.jpg
Gertrude Stein, Richmond, Virginia. With an old hitching post. February 7, 1935. NYPL Digital Library <http://digitalgallery.nypl.org/nypldigital/dgkeysearchdetail.cfm?trg=1&strucID=301008&imageID=483821&word=Hitching%20Post&s=1&notword=&d=&c=&f=&k=0&lWord=&lField=&sScope=&sLevel=&sLabel=&total=2&num=0&imgs=20&pNum=&pos=2>

  ふつうこういう馬頭形の hitching post は、鼻のところにワッカが通っているのが多いみたいです。あー、メキシコでも――

hitching%20post,%20san%20miguel%20centro,%20guanajuato,%20mx.jpg
image via "to jalisco, guerrero, guanajuato, mexico" <http://www.2bits.ca/journal%20pages/on%20to%20jalisco,%20guerrero,%20guanajuato.htm>

前に貼ったの(「拝啓繋柱様 Dear Hitching-Post [Daddy-Long-Legs]」で)のなかでも下のやつとか――

3031624848_a88d28bcbf.jpg
image via flickr <http://www.flickr.com/photos/brevity/3031624848/>
  サンフランシスコのNeil さん撮影。

  わっかは丸とは限りません。

horse_hitch_post.jpg
image: "Horse Head Hitching Post [MISC009 - $230.00 : Things To Sell, Alumnium Products And Oaxacan Bl" Alumnium Things to Sell <http://www.aluminum-thingstosell.com/index.php?main_page=product_info&products_id=125> アルミ製なのかしら。それでも230ドル。

 

でも下のほうにワッカがついているらしいものもあります。――

eagle 1714.jpg

  ううむ。これはとてもわかりにくかったですが、前に貼ったのでもこいつ――

HitchingPost(Philadelphia,19c-953_photo1.jpg
"Hitching Post, Antique Cast Iron Horse, Wm. Adams Fdy. Philadelphia, 19th C." image via Aileen Minor <http://www.aileenminor.com/inventory_details.cfm?item=953>

  もっとも、こいつはあとから考えてみると(あるいは上のも)、馬柱とは別の用途で庭等で使われたものかもしれません。ワッカが小さいのは、馬繋ぎ用だとすると、実用的とは思われず。イライラしそう。

   で、じっと見ながらしばらく考えてみたのですが、ガートルード・スタインが抱いている馬のニヤッと笑った口元の凹みにワッカがはさまっていたのであって、豊胸の脇の少し大きな穴は別目的のもの(たとえばとなりの馬さんとのあいだをとりもつ縄をとおすとか)なのかなあと。

   これ補遺なんすかねー。ホイか。

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"Gertrude Stein: Part of Life in Pictures by Carl Van Vechten" NYPL Digital Gallery <http://digitalgallery.nypl.org/nypldigital/explore/dgexplore.cfm?col_id=281>

拝啓繋柱様 Dear Hitching-Post

馬繋ぎポスト Hitching Post or Horse Post


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レインのカエル祭 Rayne Frog Festival [カリフォルニア時間補遺]

いつの間にか9月になって、ひとつにはカリフォルニア州のバークレー=アルバニーのお祭(名前を忘れたw・・・・・・ソラノ祭か♪)が思い出されると同時に、(書いたけど)行ったこともないルイジアナ州のレインのカエル祭が思い出されたのでした。

  で、調べたら、なんだか、カエル祭はスケジュールが9月だけではなくて8月から11月まで複数月にまたがっていて、あー、これって日本の地方都市が観光客を呼ぶために苦心しているのと同じ考えが背後にあるのかなあ、と勝手に思ったことでした。――

Rayne Frog Festival  スケジュール<http://www.raynefrogfestival.com/site/schedule>

m_karakusa.jpg

付記。よく見たら、11月にメインのスケジュールが移行したみたいです。――

RayneFrogFestival2010.jpg
image via Rayne Frog Festival Home Page <http://www.raynefrogfestival.com/site/>

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Rayne Frog Festival Home <http://www.raynefrogfestival.com/site/>

(2008年の記事)

September 1 労働の日のカエル Frogs on the Labor Day

September 2 ソラノ通りのお祭り Solano Avenue Stroll

September 4 2008年レインかえる祭りプロモーション Rayne Frog Festival 2008 

 


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八百屋さん前の古本市と日本のポー学会の告知 [カリフォルニア時間補遺]

毎月第3日曜日(正確に書くと、4月、12月を除く毎月第3日曜日11時~3時)はサン・パブロ通りの Yaoya-San Market (& Ichibankan 壱番館)前で古本市が開かれる。モーリちゃんの父は1年間のカリフォルニア滞在中に5回くらい行ったような記憶がある。朝雨が降っていて晴れたのに中止の決定が出ていたときもあったっけ(「March 15 八百屋さん前の古本市、そして、ひまわり (2)」なつかしい・・・・・知らないうちにブログパーツの写真が終了して画像が消えたのは悲しい)。2年前の9月は21日でした(「September 21 八百屋さんマーケット前の古本市で (買った本) (Books Bought) at Old Book Fair at Yaoya-San Market」)。

  別にひまわり会と仲良かったわけではないのだけれど、告知を記事にしたりもしたw――「September 21 エルセリートの八百屋さんの古本市など」。ネタがなかったから、というわけではなかったと思う。

  で、懐旧の情にひたされながらひまわり会(カリフォルニア州サンフランシスコベイエリアの在留邦人の会――くわしくは「June 17 ひまわり (1) [America]」と上記「March 15 八百屋さん前の古本市、そして、ひまわり (2)」参照)のページを探したら、リンク切れになっていた。それは滞米中にもあったので、検索をかけたら、ちゃんと見つかりました。――

・・・・・・・・・・・・

あれ、また開かなくなっているぅ~

ひまわり会-NPO since1971

2010年8月13日 ... 9月の古本市は9月19日です(雨天中止) 4月、12月を除く毎月第3日曜日11時~3時. El Cerritoの日本食品店『八百屋さん』と 日本雑貨品店『壱番館』の前にて 八百屋さん10566 San Pablo Ave. El Cerrito, CA 94530 ...
himawarikai.org/topics.cgi - キャッシュ

 

  ☆☆☆☆☆

八百屋さん前の古本市の告知をするんだから、という強引な理由で、もうひとつ告知。カリフォルニア州エルセリートの八百屋さんの古本市の前日9月18日の土曜日に、東京都千代田区富士見の法政大学で日本ポー学会第三回年次大会が開かれます。

@法政大学 市ヶ谷キャンパス 外濠校舎 S307

 ☆研究発表 (1030分~1230)
1.  
富山 寛之 (慶応義塾大学()) 「フィラデルフィア・ゴシック――ポーとワイドマンに見る都市論的想像力」 
2.  Greg Bevan (福岡大学)  “The Problem of Progenitors: Poe’s ‘The Cask of Amontillado’ and Bowles’ ‘In the Red Room’”        
3.  小澤奈美恵 (立正大学) 「ポーの新大陸冒険譚――『ジュリアス・ロドマンの日記』と『ルイスとクラークの探検日誌』比較論」    

☆シンポジアム (1330分~1600)
  『アーサー・ゴードン・ピムの冒険』――未完の水域を彷徨(さまよ)って
  司会・講師: 伊藤詔子 (松山大学)「『ピム』のいきもの表象とゴシック・ネイチャー」
  講師: 西崎憲 (作家)ポーにおける恐怖と恐怖におけるポー
   新島進 (慶応義塾大学、日本ジュール・ヴェルヌ協会会長)『氷のスフィンクス』とヴェルヌ/ポーのセクシュアリティ
   大島由起子 (福岡大学)白い幻影に誘われて世の果てへ――『白鯨』との比較

 ☆特別講演 (1610分~1720) 
         
大井浩二 (関西学院大学名誉教授)  

     ポーの収入――アメリカ作家の家計簿をのぞき読む

☆懇親会  アルカディア市ヶ谷 (1830分~2030)

 

ポー生誕200周年だった去年の1月、記念切手を求めて郵便局を訪れたのがなつかしいです(「January 25 ポーの記念切手を買いにぶらぶらする」 [店・買い物 shopping stores])。宇多田ヒカルと同じ1月19日が誕生日だったので、その数日前の16日に発行されたのでした。そういえば、このとき買えなかった特殊なやつ(初日カバーみたいなの)は日本に帰ったら、日本にいる切手趣味の人がちゃんと買っていて、タダでいただいたのでした。あと「February 18 ポーの切手 Poe Stamps [モノ goods]」で書いた没後100年記念切手ももらっちゃった♪ まあ、日本で手に入るものと入らないもの、そのときにしか手に入らないものと、いろいろあるんでしょうが。

モーリちゃんの父は、八百屋さんの古本市に行けないなら日本のポー学会に行くつもりです。


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日本ポー学会 ホームページ The Poe Society of Japan <http://www.poejapan.org/>

研究社 - web英語青年 「予告」 <http://www.kenkyusha.co.jp/modules/03_webeigo/#tab3_201009-01>

 

 

 


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ジャパン・ブリーフ Japan Brief [カリフォルニア時間補遺]

ジャパン・ブリーフといっても日本風ふんどしの話ではありません。 
  カリフォルニアにいたときには、日本のニュースはもっぱら朝のフジと夜のNHKのテレビ、そして芸能関係等はTokyo Fish Market や Yaoyasan あるいは Ichiban-Kan の店頭でもらってくるフリーペーパーを頼りにし、それと、ときたま銀行で日系新聞を読むなどしていたのですけれど、ジャパン・ブリーフという、財団法人フォーリン・プレスセンター (Foreign Press Center Japan=FPCJ) というのが現在10ヶ国語で日本語のニュースをWEB配信していることをぜんぜん知りませんでした。(このサイト自体にはシアトルの日本領事館のHP (『在シアトル日本国領事館』 <http://www.seattle.us.emb-japan.go.jp/japanese/index_j.htm>) からリンクされていて――例の橋田ドラマで、カリフォルニアじゃなくてワシントンかい、みたいなことで気になって調べているうちに知りました――、知りました。サンフランシスコの領事館サイトにもリンクがあったのかなあ)。
  10ヶ国語とは、日本語、英語、中国語、スペイン語、フランス語、ドイツ語、ポルトガル語、韓国語、インドネシア語、アラビア語、です。
  各国語の勉強にもいいかも。(あー、股アメリカ行きたい)。  

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Japan Brief: A WEB report giving up-to-date information followed by comments of major Japanese newspapers, on news items on economy, politics, society, business, culture, and other interests.

日本語  [Japanese] 
English     [English]
中文 [Chinese]
Español        [Spanish] 
Français  [French]
Deutsch     [German] 
Português     [Portuguese]      
韓国語 [Korean]
Bahasa Indonesia  [Indonesian]
[Arabic] اللغة العربية

  アラビア語は右から左なのね~w 調整むつかしい~。


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