慇懃になって真実を曲げることはしない Not Let Politeness Interfere with Truth [Daddy-Long-Legs]
ちょっとまじめに『続あしながじさん』(Dear Enemy) を細かく読みだしました。まだ続篇に進む気はないのですけれども、そしてこれまでは『あしながおじさん』以前の作品と『あしながおじさん』とのつながりみたいなのは書いてみようかな、とパティーとか小麦姫とかちょこっと書いてみたりしたのですけれど。あとのものもなるたけ言及するのが自然かとも思われ。
『あしながおじさん』2年生のおわりの9月10日の手紙で、ジャー(ヴィー坊)ちゃんが手厳しく作品の批評をすることをジュディーが語るところ――
Master Jervie read them [six stories and seven poems] ―he brought in the mail, so I couldn't help his knowing―and he said they were dreadful. They showed that I didn't have the slightest idea of what I was talking about. (Master Jervie doesn't let politeness interfere with truth.) (Penguin Classics 88)
「ジャーヴィー坊ちゃん」という方は、ほんとうのことをいうと失礼にあたるなんて、遠慮なさる人じゃありません。(遠藤寿子訳『続あしながおじさん』 (岩波少年少女文学全集12) 98-99)
『続あしながおじさん』のサリー・マクブライドからジュディへの7月金曜日夜11時30分の手紙――
Our Sandy does not let politeness interfere with truth! (Penguin Classics 283)
あの先生は、じぶんのほんとうの気持ちを、礼儀のために曲げるなんてことをしないひとなのよ! (遠藤寿子訳『続あしながおじさん』 (岩波少年少女文学全集12) 318)
この表現は引用なんでしょうか。不詳ですが、ともかく同じ表現が両作品に出てきます。
xml_xslさま、kaoruさま、nice ありがとうございます。
by morichanの父 (2010-01-14 19:41)