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希望という名のあなた (2)――「希望」の原詞 Your Name Is Hope: Original Lyrics of "Kibo [Hope]" [歌・詩 ]

いずみたくの著書『体験的音楽論』(大月書店〔国民文庫830〕、1976)を読んでいます。第Ⅱ部「歌と感情」の最終章「四 歌によって感情が統一されるすばらしさ」(pp. 65-78)に、本文での言及なしに藤田敏雄による「希望」の詩と楽譜が引かれていました(pp. 70-71)。

  えーと、ブログ的私的流れとしては、希望という名の光について考えていたら希望という名のあなたのことを思い出して、岸洋子の「希望」の話者はなんで毎日のように汽車に乗っているのだろう、という疑問に頭を揺らしていたら、希望という名の夜汽車の歌が浮かんで、つなぎに書き留めたつもりが、敬愛するshjさんからコメントをもらって、それに返答しながら、あれこれ考えて「キボウという名の橋 (1)」とそのつづきの「キボウという名の橋 (2)」を書き、でもかんじんの「希望」の歌詞の解釈(「希望という名のあなた (1) Your Name Is Hope [歌・詩 ]」につづく(2) となるべきもの)を書けずに、「名もない Nameless [文法問題]」を書いたのが昨日。(2) を(3) に延ばして、メモ的に書きます。

  さて、いずみたくの本に引かれた詩を見ると、セインツ・フォー (1969) とザ・シャデラックス (1970) の歌った3番は実は4番であり、岸洋子 (1970) の歌った3番は3番と4番を合体させて改めたものだということがわかります。1番と2番はとりあえず前に引いた「希望学」の記事と「あたし」「わたし」以外は全く同じですし、長いと気が引けるので割愛。岸洋子の3番についても同記事を参照です。

  希望という名の あなたをたずねて
  寒い夜ふけに また汽車にのる
  となりの席に あなたさえいれば
  悲しみだけが 待っていようとも
  この世の終りが もしこようとも
  地の果てまでもと 約束するのに
  だのにあなたは どこにもいない
  わたしの旅は 笑顔のない旅

  希望という名の あなたをたずねて
  涙ぐみつつ また汽車にのる
  なぜ今 わたしは 生きているのか
  その時歌が ひくく聞こえる
  なつかしい歌が あなたのあの歌
  希望という名の マーチがひびく
  そうさあなたに また逢うために
  わたしの旅は 今またはじまる 
(p. 70)

  このあと、「一番のくりかえし」と書かれていて、そこまで番号は振っていなかったのですけれど、全体で5番からなる歌だということが示されています。

  5番まで全部歌うと、テンポにもよるけれど、たぶん7分くらいかかったんじゃないかしら。


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