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柳のように細い Slender as Willow; Slender as a Willow Shoot; Slender as a Willow-Wand; Slender as a Willow Tree [φ(..)メモメモ]

柳腰問題からの枝分かれ記事です。

以前、(1年前の)記事「オフィーリアと柳 Ophelia and the Willow Tree [Marginalia 余白に]」で絵画を並べたように、柳の木自体はどうやらブットイものも、特にイギリスにはあるらしいのでした。

  それで、英語のフレーズとして "as slender as willow" でググル検索したところ、66件。あー、冠詞がないのもなんだなー、と "as slender as a willow" でググったところ、約18200件ヒットしました。そして、その結果は "as slender as a willow shoot" というつながりがとても多かったのでした(それか、トールキン J. R. Tolkien の『指輪物語』のなかの詩 "Fair Lady Goldberry" にあるような "slender as a willow-wand")。 "shoot" というのは若枝です。"wand" というのは特に魔女や魔法使いや妖精が使うような細い杖(というかしなやかな細枝)のことをいう場合が多いです。

   あー、でも "as slender as a willow tree" でググって1480件はありますね。〔でも似たページ除外で19件〕

  意地になって "as slender as a willow shoot" でググって、5290件。〔でも似たページ除外で142件〕

  "as slender as a willow wand" でもハイフンをつけた "as slender as a willow-wand" でも、5950件。〔でも似たページ除外で88件〕

   で、日本の柳が細いイメジなのか、それとも別の含みをもっているのか、わかりません。

    とりあえず二次メモ的に、自分が柳腰をイメジする鈴木春信を2枚だけ貼っておきます。

SuzukiHarunobu-Yorigiku.jpg

Suzuki_Harunobu_001.jpg

 


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文中びっくりマーク Exclamation Points in a Sentence [Little Women]

通称びっくりマークこと感嘆符は、ふつうは文の終わりにくるような気がする。というか、感嘆符がつくとそこまででセンテンスとしてしまう。それはたぶん(スペイン語とかひっくり返ったりしているのでわけわからんけれど)クエスチョンマーク(?)やエクスクラメーションマーク(!)の下のところにドット(ピリオド)(.)があるせいではないだろうか。

  むかし大学1年生の英語の専門の授業のときに、「Q: ? のあとにピリオドを付けないのはなぜですか?」と質問した友人がいて、問われた先生は答えにキュウしておったのだけれど・・・・・・その後、個人的に知恵はついていません。けれど、ラテン語系の言語で文中や文頭に感嘆符や疑問符が来るものがあるわけで、そうなると、それがひっくりかえっていようがいまいが、通常の(つまり日本語の句点的な)ピリオドを兼ねているとは思われない。あの点はなんなんだ!?w

  『若草物語』第15章「電報 A Telegram」に、つぎのような一節があります(はじめ最初の1センテンスだけと思いましたけど、段落の終わりにもセンテンス中のびっくりマークがあるので、段落まるごと引用します)。南北戦争に従軍している父親が病気だという電報が来て皆動揺しているところです――

How still the room was as they listened breathlessly! how strangely the day darkened outside! and how suddenly the whole world seemed to change, as the girls gathered about their mother, feeling as if all the happiness and support of their lives was about to be taken from them.  Mrs. March was herself again directly; read the message over, and stretched out her arms to her daughters, saying, in a tone they never forgot, "I shall go at once, but it may be too late; oh, children, children! help me to bear it!"  (Norton Critical Edition 130) 〔太字・赤字強調付加〕

  同様の例はいくどとなく目にしてきたという適当な記憶はあるのですが、メモっておくことによって、そしてメモを積み上げていくことによってなんかおもろいことが言えるかなあ、と妄想する秋の夜なのでした。(長年古いテクストとかも含めて読んできた身としては、句読法とかで英米の違いとして言われること以外にもわけわからんことがママあったような気もします。いろんな本に疑問符も含めた書き込みがあるはずなのだけれど、これから死ぬまでにこれまで読んだ本に全部目を通すことなどありそうもないし・・・・・・いや、自分は本を売らない主義だったので、目を皿のようにしてさらっと目を通すならば、意外と感嘆、いや簡単なことかも・・・・・・あー! 若いころに読んで、庄司薫の『白鳥の歌なんか聞こえない』だったかで、余白に書き込みをするコトバに感化されて、「バカ」とか「アホ!」とか「e」とか「NB」とか「q」とかたくさん書き込んだ本をふたたび開く老後の日々が夢のようです。)

WS000663.JPG
Little Women アメリカ初版 Boston: Roberts Brothers, 1868  Read-Online

 

 

 


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錫調理器 Tin Kitchen [Little Women]

『若草物語』の第14章「秘密 Secrets」の冒頭、新聞社に原稿2篇を持ち込みに出かけようとするジョーの様子が描かれているなかに、彼女の屋根裏部屋の文机の記述があります。

Jo's desk up here was an old tin kitchen, which hung against the wall.  In it she kept her papers, and a few books, safely shut away from Scramble, who, being likewise of a literary turn, was fond of making a circulating library of such books as were left in his way, by eating the leaves.  From this receptacle Jo produced another manuscript; and, putting both in her pocket, crept quietly down stairs, leaving her friends to nibble her pens and taste her ink.  (Little Women, Norton Critical Edition, pp. 121-22).
(階上にあるジョーの机は古い錫調理器で、壁に寄せてつけられている。その中に彼女は原稿用紙と、数冊の本を保管して、スクラブル君から安全にしまっておくのだ。ネズミ君はジョー同様に文学的な趣味があって、通り道に残された本の紙葉をかじっては巡回図書館をつくることが好きだったので。この錫の入れ物からジョーはもうひとつ原稿を取りだし、ふたつともポケットにおさめると、友人たちがペンをしゃぶったりインクをなめたりするのに任せて、そっと忍び足で階下に降りた。)

  邦訳をいくつか見ると、(old) "tin kitchen" は「台所用の古いブリキ箱」みたいにだいたい訳されているようです。煎餅用のカンカン(うわっ、「カンカン」なんてことば数十年ぶりに使ったw)とか、あるいは材質は違うけど大きさ的には茶箱みたいなのを想像した(する)のかしら。

  あとからOED を引いて語源について学ぶところあったのですけど、それはマタの機会にして、まずはWEB で得たダイレクトな画像情報を仕留めておきたいと思います。

  まず、正面図――

TinKitchen.jpg
image via “Hearth Equipment” Lyon Iron <http://www.lyoniron.com/hearth.htm>

  そして裏面から――

Tin-Kitchen.jpg
image via “Kitchen UtensilsFree Books / Cooking / Miss Parloa's New Cook Book / <http://chestofbooks.com/food/recipes/Miss-Parloa-New-Cook-Book/Kitchen-Utensils.html>

  暖炉の火の前(50~60センチ前)に設置し、直火ではなくて放射熱で肉を焼く(下部に野菜を敷いたりして一緒に焼いたりもする)器具のようです。中央に回転できる spit というか棒があって、そこにさらに細い spit ないし skewer を刺せる□□□□の穴が間隔を置いてあります(下の図だと6つ)。あと上からも吊るせるフックがついています(下の図だと4つ)。で、棒をときどきまわし、前面部のフタを開けて焼け具合を確認するみたいです。

  脚があって、床に置くのがふつうなのでしょうけれど、壁に掛けようと思えば掛けられそうな取っ手があるので、実際に壁に掛けられていた (hung) のかもしれません。日本人みたいに床に座って書く文机ではなかったのでしょうから。

 

  PS.  最初「ブリキ」と訳したのですけれど、ドノヴァンの「小さな錫の兵隊 Little Tin Soldier」(ママス・アンド・パパスのショーン・フィリップスの作品なのだけれど、元はやっぱりアンデルセン童話なのかしら)を思い出して錫に変えました。


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